Report / 「春琴 Shun-kin」

December 22, 2010
Report / 「春琴 Shun-kin」

ロンドンのバービカン劇場やパリ市立劇場での上演を経て、日本での再々演を迎えたサイモン・マクバーニー演出『春琴』。谷崎潤一郎作『春琴抄』に『陰翳礼賛』の美学を重ね、現れては溶けゆく、数々の墨絵が視覚化されていく。 »

Travelogue / 時を紡ぐ島 — アラン諸島

December 18, 2010
Travelogue / 時を紡ぐ島 — アラン諸島

視野をひろげると、あたりは地平線の先の先まで、空と石と草の風景。耳には雄大な大西洋のさざめきと微かな鳥のさえずりがときおり風に乗って響き、その飾り気のない石と海の世界のすべてを一種独特の「寡黙さ」が包みこむ。荒蕪の地アラン島にて、静寂の時を味わう。JAL機内誌『AGORA』の記事を一部改訂して再録。 »

Report / フェデリコ・レオン「未来のわたし」

November 26, 2010
Report / フェデリコ・レオン「未来のわたし」

人間の過去は、必ず美化される。ある一瞬の笑顔が時のなかで倍加され、他の無表情で退屈な時間を呑みこんでしまう。若きアルゼンチン人演出家フェデリコ・レオンは、この甘やかに倍加された記憶時間に観客を誘ってみせる。そして特別な一瞬が、一時間にも、一生にも感じられる時空を紡いでいく。京都国際舞台芸術際で上演されたアルゼンチンの若き演出家の最新作への劇評。 »

Interview 宮永愛子 / アーティスト

October 18, 2010
Interview 宮永愛子 / アーティスト

衣服や靴などの日用品をナフタリンでかたどった作品や、川や海から抽出した塩の結晶を育てて生みだされた造形物など、時間とともに静かに変容してゆく繊細なクリエイションが世界で高く評価される宮永愛子。あいちトリエンナーレで発表した新作『結―ゆい―』についてインタビューに応えてもらった。 »

Interview ジゼル・ヴィエンヌ / 演出家・振付家・人形作家

August 6, 2010
Interview ジゼル・ヴィエンヌ / 演出家・振付家・人形作家

「これはダンス?」と思うとセリフが語られ「演劇?」と思うとインスタレーションのごとく沈黙する。さらに舞台上で引用される、バタイユやニーチェによる強烈哲学に思考を馳せていると、いきなり劇場全体が真っ白な濃霧に襲われる。まさに思考と体感の極限体験。なるほどヤン・ファーブルに見初められたアーティストだと聞いて納得がいった。現代芸術界の巨匠が、ダンスとも演劇ともアートともつかぬ先鋭作品を創作するのと同様、若きジゼル・ヴィエンヌもまた非常にジャンル越境的な舞台を創造するからだ。7月のアヴィニヨン演劇祭にて新作『This is how you will disappear(こうしておまえは消え去る)』を発表した彼女に、現地でインタビューを行った。 »

Dance Review 山海塾 KARA・MI

June 10, 2010
Dance Review 山海塾 KARA・MI

山海塾の二年ぶりの新作『KARA・MI』がパリのテアトル・ド・ラ・ヴィルで世界初演を迎えた。春先とは思えぬ凍えぬ寒さとそぼふる雨に濡れるパリを訪れ、現地で新作をいちはやく観劇。終演後、劇場となりのカフェ・サラ・ベルナールで天児牛大から創作の鍵となるコメントももらった。 »