Interview ピーター・マーティンズ / NYCB芸術監督

December 20, 2009

——その失敗する権利に関しては、新しいダンサーや、新しい振付家、新しい作曲家を雇い入れるときにも同じことが言えますか。それとも人材を選ぶ際にはもう少し失敗を避けますか?

もちろん私だって失敗したくはありません。だからこそ人材を選ぶ際には、できるかぎり周到に相手を見ます。そして彼らの才能が本物かどうか見極めようと務めます。けれどこれが言葉でいうほど簡単ではない。「こいつは絶対だ、素晴らしい才能だ!」と新しい振付家を雇い入れて大失敗することも少なくないですし、また逆に「こいつは本当に大丈夫なんだろうか……」と懐疑的に博打に出てみたところ大成功することもある。だから才能とは実にあやふやなもの。どれほど素晴らしい天賦の才があっても、成功者に必須のその他の能力、つまり溢れる熱意と堅忍不抜の努力なくしては、それは宝の持ち腐れになってしまう。持論では、素晴らしい才能の75%は熱意で育まれるように思います。

——最後に、今回の日本ツアーに向けての豊富をお聞かせください。

今回は5年ぶりの日本ツアー、5年も経てばこれはもうまったく新しいカンパニーだと言っていいと思います。素晴らしい才能を持った新しいダンサーたち、ウィールドンやラトマンスキーによる新しい作品群、それに我らの新しい音楽監督ファイサル(カルウィ)。以前と変わらないのは、オープニング・ナイトにバランシンの演目を上演することぐらいです。これは私のこだわりなんです。どこの国に行っても、初日にはミスター・バランシンの作品を上演する。世界中の観客に「これがカンパニーの創始者です。これだけのレパートリーを作った人物なんです」とお伝えしたい。あとの演目は、インタビューのはじめにもお話ししたように新旧のバランスをみて選びました。これら演目の多くは、ここニューヨークで上演される際には拍手喝采を浴びる人気演目です。日本のお客様にもきっと喜んでもらえるはずです。

<初出:ニューヨークシティ・バレエ 2009 ジャパンツアー 公式パンフレット>

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This entry was posted on December 20, 2009 at 23:03.

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