Paris Report / ジャネット・カーディフ「40 声のモテット」 ニュイ・ブランシュ(3)

December 5, 2009

IMG_0073パリは予想以上に小さな街だ。地下鉄駅にして5つほどの距離があったとしても半時間も歩けば余裕で到着できてしまう。しかも今宵は街のいたるところに驚きにみちたアートが設置されている「百夜祭」。好奇心の赴くままに街角に視野を飛ばしていけば、いくらでも疲れ知らずに歩けてしまう。そこで筆者は、先週の稿で書いたように、トルコ人アーティスト・サルキスのインスタレーションですがすがしい充足感を得たのち、メトロには乗らず、気ままに夜の散策を愉しむことに。ソルボンヌ大学のあるカルチェ・ラタン地域を通り抜け、セーヌ川を渡り、対岸のシャトレ&マレ地域へというルートを辿ることに。観光と芸術鑑賞をかねた、真夜中の散歩に気持ちは弾む。

余談だがそうして夜風に吹かれながらのウォーキングを開始してすぐに、アルことに気づく。ここはフランスのパリだというのに、耳に飛び込んでくる言語の半分が、ハンバーガーの匂いのするブロークンな英語。パリはむろん多国籍な街ではあるけれど、この英語の多さは普通でない。アメリカで発刊されている旅行ガイドブックなどでニュイ・ブランシュが大量宣伝されているのだろうか? だがもしそうしてこのフェスティバルが、地元民以上に観光客をもてなす産業の一部になっているのだとしたら、それはパリ市長としては願ったりだろう。アートで街のイメージアップを計れると同時に、経済効果も高められるのだから、まさに一石二鳥だ。

写真:ドイツ人映像作家メラニー・モンショウの作品を上映していたシャトレ座前は、深夜だとは思えぬ黒山の人だかり。待ち時間を表示する看板を見に行く勇気もなく、後ずさりして帰ってきてしまった。

Pages: 1 2

This entry was posted on December 5, 2009 at 22:08.

Leave a Comment