K.Iwaki

【NEWS】池袋リブロに「東京演劇現在形」再入荷

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宣伝です。池袋リブロ本店にて現在開催されているブックフェア「F/Tブックス」に『東京演劇現在形:八人の新進作家たちとの対話』(2011)を置いてもらっています。詳しくは こちらまで。あと アマゾンでも引き続き販売中です。

(写真はフェスティバル/トーキョーFacebookサイトから引用)

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【BLOG】内戦と表象とラビア・ムルエ

11月9日にフェスティバル/トーキョーのオープニング・イベントの一貫として、本年度のプログラムの見どころについて、鴻英良さん(演劇評論家)、藤原ちからさん(編集者)、鈴木理映子さん(演劇ライター)という頼もしいお三方の胸を借りて、およそ3時間に及ぶ解説トークを行わせてもらいました。私は、おもに海外演目担当。ラビア・ムルエ、ティム・エッチェルズ、リミニ・プロトコルらの各演目についてかなり自由に紹介させてもらいました。

会場に入りきらないほどお客さんが来て下さって大変嬉しかったのですが、もしかすると当日会場に来られなかった方もいるかもしれない。そんな方のために、このブログに私の担当作家の解説を事後掲載しておきます。もちろん予備知識なく劇場にフレッシュに足を運びたいという方は読まないほうがいい。でも海外の現代作家作品に臨むときには、ある程度、現地のコンテクストを知ったうえで見るのもまた味わい深いものです。何かの参考になれば嬉しいです。

さて、今日はレバノン出身の劇作家・演出家・俳優・ビジュアルアーティストの ラビア・ムルエ(b. 1967〜)について書きます。

今年のF/Tでは彼の最近の3作品が連続上演されます。『 雲に乗って』(2011)、『 33rpmと数秒間』(2012)、そして映像作品である『 ピクセル化された革命』(2012)です。なお「ベイルート・ポスト内戦第一世代」代表格とみなされるムルエ作品の背後には、これら3作品に限らず、つねにレバノン内戦の影が見てとれます。彼が8歳のときの1975年に勃発し、15年続いた内戦を直接的/間接的テーマに取るのです。そこで少し文脈として、日本人には事情がわかりづらいこの長く苦しい内戦について説明しようと思います。

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レバノン内戦というのは、少し調べたところ、フランスがそうとう悪巧みに関与しているようです。つまり第一次世界大戦後にフランスが、この地域で多数派のイスラム教徒に中東を支配させないために、レバノンに約30%いるマロン派キリスト教徒に建国させ、西側諸国とつながりを持つ政府による国を作ったことが起因となっている。それでマイノリティなのに支配階級のマロン派キリスト教徒と、マジョリティで被支配階級なアラブ人たちが対立し、そこに様々な諸要因も加わり、内戦が長引いた。レバノンには十八の宗派が共存していて、宗派ごとに法律が違うそうで(国に統一された法律はなく、宗派ごとに異なる法律が定められている)それで日常茶飯事のように対立が起きる。あと南に位置するイスラエルとヒズボラの対立や、もともとレバノンは自国の一部だったのに「フランスの陰謀で分断された」と信じている北東のシリアとの軋轢とか、まあ、いろいろ政情が不安定な土地なわけです。

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【NEWS】ブログのリニューアル

ブログを全面リニューアルしました。以前のブログも思い入れがあってとても気に入っていたのですが、少しばかりシステムが古くなってきたのと、あとデザインを重視したばっかりに活字が小さすぎて読みづらい、という致命的な欠点を抱えていたため、もうちょっと読者フレンドリーな装丁に変えることにしました。

ブログを新しくしたかった理由は他にもあって、最近FacebookやTwitterなどの手軽だけれどそのぶん無精なコミュニケーション手法に飽きてきたこともあげられます。なんだか、あれはやればやるほど虚しくなる。あと変な誤解も増える。

また、ありがたいことに日本だけでなく海外でもいろいろな舞台を見てまわる機会に恵まれている人間としては、もう少しきちんとした分量で、自分が見たことをシェアしたいという欲求も出てきました。

区分けとしては、Articleというカテゴリーには、他媒体へ掲載した記事などを許可を得て掲載していきます。Blogというカテゴリーには、日常の雑感を書いていきます。

最後に、このブログをデザインしてくれた樋原くんと鈴木くんに感謝します。私のわがままな要求に辛抱強く応じてくれて、どうもありがとう。そして皆様、このブログをこれからもよろしくお願い致します。

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【ARTICLE】 言葉の「錯視」で作られるリアル

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言語の限界性から出発する演劇の系譜はアルトー、ベケット、現代のロメオ・カステルッチにまで連なる。「言語の敗北を考えることで、彼らは意味の伝達を試みた」とは、カステルッチによる先人ふたりの評だ。つまり彼らはみな、幾重にも重なる現実世界の意味の多声性を、たった一つの声にフラット化することに疑いを感じ、窮屈な言語世界から離陸して、体、光、(無)音、映像、オブジェといったシニフィエの空で自由に飛びまわることを選択したのだ。すでにこうした言語の無化実験が演劇では行われてきたにも関わらず、いまふたたび欧州シアターシーンでは、言語への疑義を問う作品が多く散見される。

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【BOOKS】Ushio Amagatsu: Des rivages d’enfance au bûto de Sankai Juku

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Ushio Amagatsu is now one of the most important Butoh dancer and choreographer in the world. The Sankai Juku , founded in 1975, became known worldwide . Yet this is the first time that ‘Ushio Amagatsu presents us with his full-length biography, through a series of interviews conducted and realized into text by Kyoko Iwaki. In a poetic and pictorial language, the artist book describes from the memories of the childhood to the dreams of the adolescence which all becomes precious seeds for his creative imagination. In the second part of the text, various socio-cultural and aesthetic themes sustaining Amagatsu’s choreographic works are provided. This book allows the reader to understand the aesthetics of a singular work where contemplation is a critical component.

Ushio Amagatsu est aujourd’hui l’un des chorégraphes et danseurs les plus importants du butô. La compagnie Sankai Juku, créée en 1975, le fit connaître dans le monde entier. C’est pourtant la première fois qu’Ushio Amagatsu se plie à l’exercice de l’autobiographie, grâce à une série d’entretiens recueillis par Kyoko Iwaki. Dans une langue poétique et imagée, l’artiste livre des souvenirs d’enfance et de jeunesse qui nous permettent de suivre son processus de création. Dans la seconde partie du texte, Amagatsu expose les diverses thématiques qui nourrissent son travail chorégraphique. Cet ouvrage permet au lecteur de mieux comprendre l’esthétique d’une oeuvre singulière où la contemplation tient une place primordiale.

Paris: Actes Sud, 2013

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